藤沢市本鵠沼の耳鼻咽喉科です。地元の皆様の「みみ・はな・のど」の健康管理のお役に立ちたいとおもいます。

個別治療

上咽頭Bスポット療法

鼻咽腔の治療:Bスポット療法

本鵠沼耳鼻咽喉科

鼻咽腔(びいんくう)とは、鼻の一番奥、鼻と咽の境界の部分で、口腔からは口蓋垂(咽ちんこ)の裏の部分に相当する場所で、(びいんくう)の(び)をとり、Bスポットと呼ばれています。

この鼻咽腔Bスポットには、鼻アレルギーや副鼻腔炎などにともない慢性炎症が起こりやすく、『鼻汁や痰が常に鼻の奥にたまる』『鼻汁が咽に回り痰がからみ咳き込みやすい』など、鼻から咽にかけての長年にわたる難治性の違和感・異物感の原因となっていることも稀ではありません。

そこで、この鼻咽腔の慢性炎症を消退させる目的で、1960年代から化学性薬剤である塩化亜鉛を鼻咽腔粘膜に塗布するBスポット療法が始められましたが、近年またその有効性が見直され、耳鼻咽喉科専門医により再び行われるようになってきました。

具体的には、週に1回ペースで、鼻綿棒や咽頭捲綿子を用いて鼻腔および口腔から鼻咽腔にアプローチし(下図参照)、塩化亜鉛を軽く擦過するようにBスポット粘膜に塗布します。塗布後、炎症を起こしたこの部位の血液が、鼻水や唾液に少量混ざったり、2〜3時間鼻の奥に軽くしみる感じがする事もありますが、これらは特に心配はありません。むしろ、処置後そうした反応が出る方ほど、より良い治療効果が期待できるといわれています。ただし、鼻や咽の粘膜に直接触れる処置ですから、『それが大変苦手』というの方には不向きな治療となります。

このBスポット療法は当院では10回を1クールとして、治療効果を判定します。1クールで軽快する方もいらっしゃいますが、治療に対する効果には個人差があり、2〜3クール必要な方もいらっしゃいます。治療を継続するかどうは、主治医と十分に相談しましょう。

Bスポット療法